ラントマンの雑貨やアンティーク買い付け時の、フランスレポート。
蚤の市便り vol.39 2007.3.20
ホーローのマーク
シャプレ

 春になり光が澄んでくると 白いシャツにキラリと光るアクセサリーを身につけたくなりませんか?

 画像は教会でお祈りするときに使われていた「シャプレ」と呼ばれる、クロスつきの長いネックレスのようなものです。もともとは礼拝のときに持って行く、仏教でいう数珠のような存在でしたがその美しさから現代ではアクセサリーとして身につけるお洒落な方が増えてきました。

 使われているビーズには 宝石、ガラス、貝を削って作ったもの、木、象牙、銀や金などの金属などさまざまで、戦後にはプラスチックビーズのものも出回ります。ビーズの数には決まりがあり、10個続いてその間に1つビーズが入っているというようなリズムになっています。これは祈りの回数をビーズで数えながら間違わないようにするため。


 古いシャプレには、そのようにして使われている間に途中で切れてしまい、つなぎ直して再び手にされていたものが多数あります。ビーズの数がいくらか足りないものなどもよく見かけますが、それだけ大切にされていたということで、今の人たちはビーズの足りない修理されたシャプレを本当に敬意をもって取り扱います。胸元でゆらりと揺れるクロスのデザインも様々、新しいアクセサリーにはない、落ち着いた深い魅力を持っています。身につけていると、なんとなく気持ちが洗われるようで美しいお守りのような存在です。(Y)
積み木
 
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