ラントマンの雑貨やアンティーク買い付け時の、フランスレポート。
蚤の市便り vol.16 2005.2.7
フランスのバレンタインデー
 もう改めて話題に挙げるのもなにか気が引けるような「2月14日」 バレンタインデーがやってきますね。日本の女性がチョコレート売り場に列をなす光景は永遠に繰り返されるのでしょうか。

 ご存知の通り、バレンタインデーというのは2月14日につけられているキリスト教の聖人の名前から来ています。(365日 それぞれに違う聖人の名前がついています)フランスでも、日本のような熱狂ぶりはありませんが、恋人たちが仲良くすごす日としては同じように考えられています。ただ、プレゼントを送るのはもちろん男性。女性は受け取る側です。プレゼントなんて贈らない人も大勢ですが贈るとすれば、例えばシンプルなバラの花束とかちいさなコフレに詰められたショコラなどが代表選手。でもほんとうにささやかなものが主流です。

 最近では少しずつ商業化してきてバレンタイン用に特別に香水を売り出す大手の化粧品メーカーなどが出てきました。ただ日本と少し違うのがフランス人のリアクション。人と同じことや社会に支配されることを極端に嫌うこの国の人々はあくまで冷静です。  

 友達にシルヴァンとカミーユというカップルがいますが、彼らはとても面白いことを言っていました。シルヴァンいわく、、「バレンタインデーなんて誰かがお金儲けに始めたお祭りでしょう?僕たちはそんなのに乗っかるの嫌いだから4月15日にバレンタインデーの代わりのデートをすることに決めてるんだ。なぜその日かっていうと、4月15日の聖人、誰だか知ってる?サン パテルヌっていうやつ。ヘンな名前なうえに誰一人として彼のことを知らない超無名な聖人なんだ。かわいそうだから僕とカミーユはこの日、彼のためにお祝いすることに決めたんだよ。」

 私は日本人なのでパテルヌという名前がヘンなのかどうかわからないのが残念なのですが確かにそういう名前の人にはあったことがありません。日本風に言えばタロベエゴンサクみたいな感じなのでしょうか?シルヴァンとカミーユ、まだ20代のカップルですが、4月15日どこかのちいさなレストランで、二人だけのお食事でもするんだと思います。かわいい人たちだなあと思いました。(Y)

*画像はフランスのチョコレート屋さん、バラ専門の花屋さん、ちいさなビストロのテーブル
駅の構内
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